自販機好きのためのIT講座



3.自販機コーナーはデータセンター?

昨年、初めてかみや自販機コーナーに行った際に思ったことがある。
「この光景、仕事中にどこかで見ているような、両サイドに人の身長くらいの機械があって・・・・・・・・・・あ、データセンターだ!」
もちろんそう見えるだけで、こんなに開放的ではない。 実際のデータセンターは、ラックの大群が並び、機械のLEDがピカピカ光るのだけが見えて、機械ファンや空調の音だけが響いていて、閉じ込められたような感じで、 未来的だけどこんな場所にいて大丈夫なのか?と思えるような空間である。
(今は無き埼玉のヘリテイジがまさにそのような感じ、重たい扉が閉まると薄暗い空間が広がりゲームの音だけが響く・・・)



データセンターは、サーバやネットワーク機器を設置するためにある。でも、それだけならオフィス内にでも設置可能だし自前でサーバルームなど用意している会社もたくさんある。それなのに、なぜ高いお金を出してデータセンターを借りるのかといえば、 電力や空調を安定して供給してくれて、耐震性や耐火性があり非常用電源があるので災害に強く、セキュリティも強固で、24時間365日管理してくれる人がいる、 つまり機器が設置環境の問題によって停止しないように作られているからである。 実際こんな設備を自前で用意したらそれだけで莫大な費用がかかる。 データセンターの場所を借りた方が安いのでみんな利用するのである。 ただし、データセンターに設置するものは24時間365日止まってほしくない物が多い。 例えば公開しているホームページのデータがあるWebサーバや、 いつでもメールが届いたり送ったりするメールサーバなどはだいたいデータセンターに設置してある。 あとは、東日本大震災の後、BCP(事業継続計画)で停電の時でも業務を止まらないようにしたいという要望があって、データセンターにサーバ等を移動した例も多い。
(ヘリテイジは地震の3日後に閉店してしまったけど、地震の影響なんだろうか・・・)



自販機コーナー(コインスナック)も24時間365日動いている、というところは似ている。 データセンター内に飲料や食品の自販機コーナーを備えているデータセンターもある。 自販機コーナー(コインスナック)とデータセンターで決定的に違うのは、耐震性も耐火性も非常用電源も無いところである、もちろんセキュリティなんて全く考慮されていない。自販機コーナーは地震でも火事でも停電でも侵入者が悪いことをしても、止まってしまうだろう。 しかし、もし耐震性も非常用電源もあって24時間365日稼働する自販機コーナーができたら、災害の時は大活躍するに違いない。 そんな自販機コーナーをどこか作ってくれないかな。


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2017.1.5